「オンライン対戦ゲームを実況する配信者は品行方正であるべき」という持論

お疲れ様です、門野まもりです。
ちょっと主語の大きいタイトルになっちゃってますが、そこまで難しい事を書くつもりはありません。ゲーム実況をやられる方は、心の片隅にでも覚えておいて欲しいなと思い、久々にブログを更新してます。

はじめに – 事の発端

先日、「スプラトゥーン3をプレイしながら、インクの色をクロマキーで抜き、背景動画として成年向けアダルト動画を流す」というYouTube配信をおこなった方がおり、Twitterで話題となりました。主に批判の声を受けてのトレンド入りだったようですが、今回この記事ではその事に関して深く言及するつもりはありません。

YouTubeの配信ガイドラインにも明確に違反していますし(※ヌードと性的なコンテンツに関するポリシー)、それを分かった上での炎上商法的な行動だったのだろうと思います。そのような場合には、そっと通報ボタンを押して、良いも悪いも言わない方が吉です。批判の声でさえ喜んでいるのでは無いでしょうか。反応してしまった方が負けです。(そういう意味では私も負けている)

大変ショックな出来事ではありましたが、私の中でも色々な物を思い返す良い機会となりました。
そこで改めて、私の心の中の、とあるモヤモヤの一つを、記事として書いてみようとなったのです。

品行方正ってなんだよ

対戦ゲームを実況プレイされている方はたくさんいらっしゃいます。
FPS、TPSのようなシューター・格闘ゲーム・麻雀・人狼ゲーム、などなど。昨今のゲームではオンライン対戦ができることが当たり前のようになってきてもいますね。

そうした中、ついつい熱中してしまい、配信中に過激な言葉を使ってしまう事もあるかと思います。
また、実況者として配信を盛り上げようと思い、敢えてそのような言葉を使用している人も多いと思います。
参考までに一例の言葉を載せておきますが、白字で書いておきます。気になる人は反転してみて下さい。
「死ね」「雑魚」「ゴミ」「ゲームやめろ(引退しろ)」などなど

「過激な言葉全てを使用してはいけない」とは思っていません。どうしても熱くなってポロっと出てしまうのは仕方のない事でしょう。ですが、当たり前のように普段から使用している人、まるで決め台詞かのように多用している人に対しては、「もう少し紳士的にプレイはできないのか」と疑問を抱きます。

「盛り上げる為には仕方がない。これの方がウケるんだ。」と思っていませんか?

ですが、少し思いとどまってみて下さい。実況配信者が暴言を使う事に思わぬデメリットが存在するのです。

マナーの悪い人を生み出す「お手本」となってしまう

幼稚園~小学校低学年くらいの小さなお子さんをお持ちの方には少なからず経験があるのでは無いでしょうか。「教えたはずの無い言葉」をいつの間にかどこかで覚えてきた、なんて事を。
そんな話は古くからある物で、別に驚くべき事ではありません。大抵は「友達の間で流行っていたから」という理由で覚える事が多いでしょう。昔であればテレビ番組の影響は大きかったと思います。
テレビのバラエティ番組の表現が過激だ、といって問題になる事はずっと昔から繰り返されてきた事例です。

若い世代のテレビ離れもあって、子供がお手本とするメディアも変わってきました。今どきあればYouTubeやTikTokで流れている動画が「子供たちの流行の話題」となっている事も多いでしょう。

しかし、テレビとネットメディアで大きく違う点が一つあります。
テレビは設置数、場所の関係から「親と一緒に見る」事が多いですが、ネットメディアはスマホがあれば、どこでも一人でも見れますし、コンテンツの数、種類、内容はそれこそ無限のように存在します。
子供もネットの動画でゲームの攻略を探す時代です。一人で黙々と、まるで研究のように、動画を視聴する子供も多いでしょう。(それ自体は我々としてもありがたい事ですが。)

つまり、コンテンツに対するペアレンタルコントロール、親による教育補正が効きづらいという点です。
(※余談ですが、YouTubeでは年齢制限を設定して配信する事はできますが、言葉遣いが汚いからと言って成人指定にする配信者はなかなかいないでしょう)

汚い言葉を子供が覚えてしまうのが悪い事なのか。
親がきちんと教育すれば良い事なのではないか。

それは表面上の問題であり、また各ご家庭の教育方針にも依存するところです。今回の記事で言いたかった事は別にあります。

この問題を放置した先には、我々ゲーマーとしても大変望ましくない状況が生まれてしまうのです。

ゲームをプレイする時には暴言を吐いても良いという認識

子供に人気のある対戦ゲームでは全体的にマナーが悪い、なんていう意見を聞いた事があると思います。確かに、ゲームでオンライン対戦をする上でのネットマナーを理解せずに、好き勝手に遊んでしまう子供がいる、というのは事実なのでしょう。

しかしながら昔と比べ、ゲームをプレイする上でのマナーも強く意識したうえで、親から子供に遊んでいいよと許可を出す家庭も多いと思います。それなのに何故マナーが悪い人が目立ちやすいゲームがある、という偏りができてしまうのか。

人気のあるゲームは沢山の人が実況プレイをしています。それと同時に、沢山のユーザーが動画を視聴しています。過激な言葉を使用している動画を沢山視聴したうえで、「ゲームの中では暴言を吐いても良い」という認識が刷り込まれているのではないか、と思う事があるのです。

小さな子供が日常生活の中で汚い言葉を使った場合、それは駄目だよと教育する親御さんは多いと思います。子供が小さな頃はそうやって教育できていても、成長していく過程で、一人でゲームをプレイするようになっていくと、そうした親補正は効かなくなっていきます。

YouTubeで言葉遣いの荒い実況者を見て育った子供は、どんなゲーマーになると思いますか?

想像に容易いと思います。

マナーの悪いゲーマーが増えた未来

対戦ゲームにおいて、マナーの悪い人が多いゲームを継続して遊びたいと思う人はなかなかいないでしょう。例えゲーム自体がとても面白い物だったとしても、心が疲弊してゲームをやめてしまう事の方が多いです。「ゲームは面白いんだけど民度がねぇ~…」なんて言葉は良く聞きます。

ゲームメーカーや大手企業の手によって、昨今ではeスポーツ大会の普及も進んでいます。eスポーツを前提としたゲームが作られる事も珍しくなくなりました。

ですが、ゲームそのものがeスポーツを意識していても、ユーザーそのもののマナーが向上していかないと、上記の通りそのゲームが流行ることも無いです。一部のガチ勢だけが残っても、そのゲームが成功したかと言われると微妙なラインでしょう。

ゲームメーカー各社も、「安心して遊べるゲームプレイ」に配慮しようという動きが見られてきました。先日サービス開始したオーバーウォッチ2も、ボイスチャットの音声をテキスト化して保存し、通報のあった際にはそのテキストを元にペナルティを判断する、というようなユーザーモラルの向上を目指すシステム作りがおこなわれています。

古くからあるチーム制のシューター、例えばCoDやBFシリーズなど、伝統的なシステムのシューターゲームの人気が落ち、バトルロイヤル形式のシューターが人気になった背景として「チームではなく一人の方が気楽」という要因も大きかったのではないかと思います。

ユーザーに人気が出なかった、という事はゲームメーカーとしてはビジネスとして失敗したという事です。ユーザーモラルの低下は、上記の例のように「そのゲームジャンルが衰退する理由」となり得るという事になります。

自分が好きなジャンルのゲームが新しく発売されないのは、とても悲しい事ですよね。

その理由の一端を担ってしまわない為にも、対戦ゲームの実況を配信・投稿する人においては、未来のゲーマー達の悪いお手本とならないように、言葉遣いやゲームプレイにおいて品行方正であるべき、というのが今回の記事で一番言いたかった事となります。

最後に – 今回のオチ

とは言え、「感情を発露・爆発させた動画がエンタメとして優秀」なのは私も自覚しています。ホラーゲームの実況が人気があるのも、この辺が理由だと思います。
全ての実況者が「良い子ちゃんぶりっ子の仲良しこよしでプレイしろ」という言うつもりはありません。

ですが、せめて「視聴しているリスナー(一般ユーザー)に真似て欲しくないな」と思う言動は避けていただけると大変嬉しく思います。動画や配信の中での言動は、敵チーム、味方チームのどちらに対してでもなく、あくまで「配信上の中で言っている事」だと思いますが、そのような状況を沢山見て育った子供は、「言って良い事なんだ」と誤認してしまうでしょう。

未来のゲーマーの為、ひいては未来のゲームを楽しくプレイしたい自分自身達の為、ゲーム実況者側としても、ほんの少しの気配りをしてあげられるようになっていって欲しいと思います。

以上、門野まもりでした。

コメント

  1. 自分が吐いた暴言は、巡り巡って、環境そのものとなって帰ってくるんやなあ……と思いました。ぼくも気をつけよう……

    • 「情けは人の為ならず」の逆バージョンみたいな(´・ω・`)
      まぁエビデンス一切なしの私の杞憂みたいな物なのですが、やりすぎには気をつけたいところですねぇ

タイトルとURLをコピーしました